カテゴリ
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
ブクログ etica13の本棚 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 生息中 mixi ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ おきにいり 読書 Picnic on Farside 見つけた?何を? 書斎のうちそと 図書館ばなし 映画 ゴロゴロしあたー 美術 Exhibition Alert defyra ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ フロッグサイドバーをつけたかったのですができなかったので、 なんちゃってフロッグバー 上記以外で今よく見ているサイト・ブログです。 新・レディメイド*はせべ社長のひみつダイアリー 実はピーク当時シブヤ系音楽及び風俗が死ぬほど嫌いだった私。何故ならこじゃれたものがキライだから!(あとジャズが苦手だから!) でもハセベさんのブログは大好きです。 Donna Wilson ロンドンでも手作り雑貨は流行っているのでしょうか。海の向こうのカワイイモノ。 ヤギとウサギのイノウエ 実験動物販売会社のサイト・・・トップページが可愛いのがなんとも。愛玩用のも卸しているそうです。 papabubble 先日お土産に頂いた飴屋さんのサイト。相当可愛い。 スペインの飴屋さんなんだけど、最近中野に支店ができたそう。行ってみたいー。 行く度にトップがランダムに変わるサイトはよくあるけど、ここはランダムに音楽とデザインが変わる・・・! 最新のトラックバック
以前の記事
2012年 07月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 08月 2008年 07月 2008年 05月 2008年 04月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 more... ライフログ
検索
その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ホワイト・ブラッド・セルズ ザ・ホワイト・ストライプス / V2レコーズジャパン/コロムビアミュージックエンタテインメント ISBN : B000067JS1 ホワイト・ストライプス「HOTEL YORBA」のクリップを見る。ホワイト・ストライプスは姉弟バンド。姉のメグがドラム、ジャックがボーカルとギター担当。なんせ二人しきゃいないし(多分)生楽器オンリーなので、とってもシンプルなガレージ・ロック。 「HOTEL YORBA」も明るくガチャガチャしたサウンドで特になんてことない曲なんだけど、映像は妙に気になるものだった。ホテルの一室、大きなベッドの隅に腰掛けてギターを抱えて歌う弟。姉はヘッドボードにもたれてやる気なさげにタンバリンを叩いたり、トランポリンごっこをして遊んだり。場面は変わって森の中、綺麗な女の子とデートする弟のウェストには紐が結ばれている。その紐の先は後ろ5メートルほど離れてつまらなそうについてくる姉のウェストに結び付けられているのだった。 弟と女の子がバンガローで楽しげに語り合う間も姉は所在無さげにその側にたたずんでいる。そのウェストには結ばれたままの紐。 なんでこんなのが私には気になるのか、と考えて、最近やはりとても気に入った短編を思い出した。バリー・ハナの「秘密の我が家」という話。主人公は人あたりよくアタマも切れルックスも申し分なく仕事も順調。妻もまた同様。なのに何故か人々は何か異様なものを感じ取り、少しずつ離れていく。隠された「秘密」は二階に住む主人公と双子の美しい姉。生まれつき狂っている彼女は永遠の少女。主人公は彼女をこよなく愛し、称え、すべての面倒をみる。 姉と弟といえば篠有紀子の「パラレル」という漫画も姉と弟の話だった。森の中の屋敷に引っ越してきた一家。前の住人の残していったガラクタの中から、姉のえりなは古いカセットテープを見つける。テープの中身は以前住んでいた少年が弾くサティだった。どこか寂しげなそのテープを繰り返し聞くうちにえりなはまだ見ぬ彼に恋をする。弟の翔はそんな彼女の姿に、「ぴったりひとつだった僕とえりなの世界が離れていく」のを予感する。 翔の手引きでえりなはかつての少年であった大学生と出会うが、もう彼は孤独に一人ピアノを奏でていた少年ではなかった。「あのひとに会いたい」と泣くえりなの声が届いたのか、深夜ピアノは鳴り、えりなの前に10年前の少年が現れる。翔は彼女がもう子供ではなく自分達はひとつではないことを知り、みつめあう二人を背にその場を去る。 私にも弟がいる。年が近いこともあってほとんど双子のように育てられた。子供の頃はずっと一緒だったけれど、今はほとんど音信不通だ。 たまに、もし今彼が死んだら私は何時の彼のために泣くのだろうかと思うことがある。子供の成長した姿を見られない将来の彼のためにか、もう語り合えない現在のためか、それとも共有した過去の思い出の彼のためにだろうか。 もちろん人とは現在・過去・未来をその一身に集合させた存在なのだから、そんな風に分断させて考えるのは馬鹿げている。にも関わらずそんな風に考えてしまうのは、私にとっての弟が子供時代を強く象徴する存在だからだ。 「HOTEL YORBA」と「秘密の我が家」そして「パラレル」を並べて浮かび上がるのもまたそういうことだと思う。いつまでも共にいる姉と弟の姿は断ち切れない子供時代をひきずっている姿だ。永遠の子供時代がそこにはある。 近親相姦は鏡のナルシスムだ、という話もあって、そういったニュアンスも上の3作からはもちろん感じるのだけれど、プラトンの言うヘフマフロディトス(半身を得た人間。完全な球体をしているそうだ。)の感覚を味わえるのが子供時代でなくて何時だろう? 遠く離れればすべて美しく思えるの法則に従って、私も子供時代が懐かしい。過去を引きずるのは醜悪だと思っているくせに、物語の中の彼らは甘美な存在に思える。たとえその表情が憂鬱に曇っていても。
by etica
| 2004-01-21 16:43
| music
|
ファン申請 |
||