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今宵の月は大きくてオレンジ色。 こんな月を見るといつも 「巴旦杏のような」月というのはこんな感じなのじゃないだろうかと思う。 月が巴旦杏のように堕ちるのは「疫病のような」夜。 安西冬衛の詩「軍艦茉莉」の一節だ。 月はずるずる巴旦杏のやうに堕ちた。夜陰がきた。そして「茉莉」が又錨地を変へるときがきた。「茉莉」は疫病のやうな夜色に、その艦首角(ラム)を廻しはじめた― 巴旦杏というのはどんな果実なのか、実は知らない。 月がオレンジ色に見えるのは空に昇る時で、落ちる時は青ざめている筈だから 「ずるずると堕ちる」巴旦杏は、ひょっとしたら青ざめた果実なのかもしれない。梨のように。 でも、ライラックを「多分紅くて5センチくらいの冬に咲く花」と歌った歌手のように 巴旦杏はオレンジがかった黄色でみずみずしい甘い果実だと信じている。 その甘い果実が、シロップのようにねっとりとした闇に堕ちる中を 「岩塩のやうにひつそりと」白い、「極悪な黄色賊艦隊の麾下の一隻になつてゐる」軍艦茉莉がゆく― 私の「茉莉」はそんな風景だ。 安西冬衛詩集 安西 冬衛 / 思潮社 私の持っているのは宝文社書店から出ている全集なので、この選集にどんな詩が入っているのかは実は知らないのですが・・・まぁ「茉莉」は入つていることでせうよ。 安西冬衛は本が買えなかった貧しい少女時代(・・・)、図書館でコピーしたのを製本して自分で選集作ったくらい大好きなのだけど、実は「茉莉」はその選集には入れていないのでした。ちょっとサディスティックにすぎてねぇ・・・。残虐なエロティシズムは彼の詩の特徴のひとつですが、私はそれが顕になったものよりも滲んでいるものの方が好きです。彼の詩によく出てくる少女や犬も、露骨に性的対象になっているものより、「学校にゐるときディッケンスってあだなもらった。肋子、貧乏人のことかくのが上手」という肋子(イヴ!)ちゃんや、「手風琴大のよくおしゃべりする」子犬といったユーモラスな存在の方が好き。 犬といえば、「茉莉」の艦長だった美しい将校は雪白のコリーに見張られて阿片漬けにされているのだけれど(・・・)、もし安西冬衛がその存在を知っていたなら、犬はコリーじゃなくボルゾイになっていたと思う。鳩山郁子の「シューメイカー」にも雪白のボルゾイが出てきたけど、彼女の作品に安西冬衛本人―戦前の中国で病に倒れ片足を切断され、自らを「座せる闘牛士」に喩えた詩人が出てきても全くおかしくないような。
by etica
| 2005-08-22 22:19
| book
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